笑ってる誰かを見て、勝手に苦しくなった日
スマホの画面をスクロールしただけなのに、息が詰まった。
友達の旅行の写真。同期の「昇進しました」報告。知らない誰かの、キラキラした夕食の一枚。みんな笑ってる。みんな幸せそう。
別に、誰も悪いことなんてしていない。ただ自分の日常を、いつも通り投稿しているだけ。それなのに私は、画面を見ながら、じわっと目の奥が熱くなって、気づいたら「なんで私だけ」って思っていた。
理由なんてはっきりしない。仕事がうまくいっていないわけでもない。誰かと喧嘩したわけでもない。ただ、笑顔の写真が並ぶタイムラインを見ているだけで、息苦しくなって、悲しくなって、涙が出そうになった。
しばらく画面を閉じて、ぼーっとした。
このゲーム、比較対象を間違えると一気に難易度が跳ね上がる。他人のハイライトシーンと、自分の等身大の一日を並べて戦っても、勝てるわけがない。相手のステータス画面だけ見せられて、「なんで自分はレベルが低いんだろう」って落ち込むようなものだ。
でも、そもそも比べる相手が違ったんだと思う。
本当に見るべきなのは、隣の誰かのタイムラインじゃなくて、昨日の自分だった。今日の私は、昨日の私より少しでも前に進めているか。ちゃんと眠れたか、ちゃんとご飯を食べたか、ちゃんと自分の気持ちに気づけたか。それだけで十分、今日のクエストはクリアだったのかもしれない。
他人の切り取られた一瞬と、自分の全部を比べる必要なんて、最初からなかったんだ。
涙が出そうになったことも、息苦しかったことも、間違いじゃない。それだけ、自分の毎日を大切にしたいと思っている証拠だと思うから。
あなたの「今日」が、素晴らしい明日に繋がることを、心から応援しています。
さあ、また、ゲームをはじめよう。